私の考える家具とは

家具とはどんなものでなければならないのだろうか?
こういう問いに対して明快な答えを出してくれる雑誌などのメディアを探すのが難しくなった。多種多様化してしまった家具や住宅、どれを選ぼうが個人の自由、選択の自由と言えば格好良いが、良く言えばインターナショナル、悪く言えば無国籍ということになってしまう。しかし不思議に時代を溯れば明らかになって来るはず。京都や金沢など各地の古き良き街並みや工芸品にあこがれる若者が増えるのもうなずける。しかし日常とかけ離れてしまいタイムカプセル化してしまいやしないかと心配である。戦後70年たった今日、現実生活が物語っているように最近どこに行っても、新建材にガラスやスティール、工業生産によるシンプルな家具、やたら木の温もりという宣伝文句が目に付く。言っておくが木は冷たいもの、職人の手が加えられて初めて暖かくなるのであって、それもガラスやスチールなどに比べてのことである。私の個人的な感想で申し訳ないが、同じ温かみを感じない家具や殺風景な空間ばかりが目に付くようになった。職人の手になる家具の方が温かみがあることは誰だってわかっているが値段が高くなりすぎる、安くて大量に作られる工業生産の家具だって、現代的ですばらしいではないかと皆が思っている。いや思わされていると言った方が妥当かもしれない。本来家具は高価なもの、めったに手に入れられるものではなかったはず,だから吟味して一生モノを買ったのだ。安くて格好の良い家具や建築がこれでもか、これでもか、といわんばかりに広告など視覚媒体を通じて突きつけられる。メディアからの一方的な発信に、適正を判断する余地はない。批評を加える余地もない。個人がどう思おうがお構いなしに超近代的建物があちこちに出現して行く。特に私が感じるのは病院とか、近頃よく目に付く介護施設だ!最も人間的温かみの必要な施設にそれを感じない。明るくて、清潔で、美しくて、すばらしい建物や内装なのに、なぜかそれを感じない、ますます高度化する高額医療機器に圧迫されて家具や内装は十把一絡げにされてしまうらしい。これは私のかってな想像かもしれないのでここだけの話にしておきたいが、毎年恒例になっている健康診断のために病院に行ってもなにか冷たい、新しい近代的病院の方がなぜか冷たい。人がいても無言のままだ。昔、漫画の中で見たロボットに支配された人間が無言のままに動いている姿が思い起こされる。人間の顔をしたロボットに呼ばれるままに人は列を作って診察室に向かって行く。しかしそれは病院だけではないのではないか?コンビニだって、デパートだって、駅だって、しまいに家庭だってそうなってしまうかもしれない。そういえば最近のビジネスホテルの寒々とした雰囲気、チェックインしてアウトするまで無言のまま、全てが自動化されてしまうのでは?まるでロボットの国そのままのようである。そういったところに共通するのは不思議と職人の手になる家具や建材を目にすることがないというのはうがちすぎた見方だろうか?
自分の家具の肩の持ちすぎと思われるかもしれないが、職人の洗練された技術によって作られる家具には同じシンプルであってもなぜか温かみがある。職人復活という叫びは人間復活ということかもしれない。人間の手による、人間のための、人間の家具というと大げさにと笑われるかもしれないが・・・・・。
2015.03.13
こうへいのひとりごとより

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最近、FDY工房で製作納品したオール手鉋仕上げの家具 
材料:桧(車は椛)

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FDY工房製品 ロッキングチェア
材料:タモ (アンティーク着色ウレタン吹付仕上げ)

 昔、ロッキングチャアは胃腸病の患者のために用いられる程度であった。
椅子は権威の象徴でもあり行儀良く座るものだったのだ。ロッキングチェアは18世紀後半から19世紀初頭にかけてアメリカやイギリスで発案された。自由の国アメリカで流行ったロッキングチェアは20世紀に入ると有名デザイナーなどによっていろんなロッキングチェアが誕生していった。

揺れが後方に揺れすぎるとひっくり返る不安に駆られる。前方に揺れすぎると前のめりの不安感を伴う、遊具のように揺れが大きすぎるのは
高齢者には困りものである。心地よい軽快な揺れが求められるが、日本人に似合ったこれぞロッキングチェアというものに出会うことはめったにない。
シートの高さは腰掛ける際に高すぎないこと、また低すぎても高齢者には立ち上がるときに困難をきたす。背もたれは頭部を支えるハイバックが良い、角度は水平に対して百十度前後が最適である。スタイルにはいろんなものがあるが、カントリー調やシェーカー家具のロッキングチェアが一般的で親しみやすいと言われている。
日本人にとって心をなごませられる椅子とは!名付けて‘ジャパニーズニュースタイル’木製のロッキングチェア!介護施設など、高齢者住宅は
もちろん若いカップルにも座り心地抜群である。



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