模型によるウィンザーチェアのカラー実験


 
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おそらく世間ではせっかく作った木材の椅子をどうしてカラーで、それもウレタンで塗りつぶすのか?と思われるに違いない。もしそう思われるのであれば、漆はどうか?漆だったら許されるのではないだろうか?今から40年も前の話になるが、京都と奈良の堺のあたりに浄瑠璃寺という別名9体寺というお寺がある。そこに朱色の三重の塔が緑にかこまれて建っている。その美しさに感嘆したことを覚えている。しかしその塔の真近く寄ってみるとその地肌はぼろぼろ、何百年も自然の中に建っていたら風雨にさらされ色ははげ、真っ黒になってしまうからだ。そこの和尚さんがそれを少しでもやわらげるために朱色を塗ったのだそうだ。それに多くの批判が寄せられた。せっかくのお寺のわびとかさびなどの美しさがそぐわれたではないかと、どちらを選ぶか?自然のままにしておく方が良いのは当然のことであるが、もしそうであれば、木を切り倒し、加工することまでを否定しなくてはならなくならないだろうか?木を切り倒し、加工した以上、それを大切にする。寺院など最初はかならず朱色に塗った。神社は塗装しない代り20年や何十年単位で立て直された。現代でも木地を活かすか活かさないかで良く論争されているが、木地仕上げはヨーロッパの北欧からもたらされたもので、それは工業生産化でデザインは良くなったが、人間味とか味わいというものが感じられなくなることに不安を感じて木材の材質感を取り入れるオイルやソープ塗装を取り入れたのではないかと考えられる。職人が作るものには味わいというものがもともと備わっており、それよりも風化を防ぐことに重きが置かれていたのではないだろうか?木地仕上げを好むのは工業生産品にアクリルやウレタンのクリヤやカラーを塗ることで人工的なプラスチックのようになってしまいかねないという違和感を持つからでは?工業品の氾濫するなかでせめて自然の地肌を残しておきたいという切ない願望ではないだろうか?というと怒られるかもしれない。どちらにしてもハンドメードのウィンザーチェアはカラーを塗っても手作りの味が伝わるのは不思議としか言いようがない。ウィンザーチェアは古い昔のままのものがウィンザーチェアであって、新しいウィンザーはウィンザーチェアではないという、いわゆる骨董ファンの声も聞かれるがそれよりも姿をすっかり変えてしまった現代風ウィンザーチェアの方が問題であって、現代に蘇ったウィンザーチェアを是非見て触っていただきたいものである。ともあれ、赤、青、黄、白、黒とカラーで着色すると、カブリオール脚が貴族趣味のさえたるものと思っていたが、妙に現代に適応して見える。工業生産品ばかりに囲まれた生活の中では、ウィンザーチェアのそれは庶民的で人間味を感じさせてくれるように見えるのは私個人のひいき目かもしれないが・・・・・。
 2015.01.24 こうへいのひとりごと
 
関連:FDY工房ブログ

おことわり:
オイルフィニッシュやソープ塗装については、環境問題やシック対策など、人間の健康にかかわる問題を含んでおり、ある意味で、軽はずみととえられかねませんが、ここでは感覚上のこととして扱っていますので悪しからず。次回にでも触れたいと考えています。
 

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