ウィンザーチェア物語  ファンバック・アームチェア(チッペンデール)

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ファンバック・アームチェア(チッペンデール・スプラット)
 
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制作年:2013年
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 ファンバック・アームチェア(チッペンデール・スプラット)について
18世紀中葉にはチッペンデール(1718-79)やヘップルホワイト(?-1786)のファッショナブルなデザインがウィンザーチェアのスプラットに取り入れられるようになったが、同じようにスプラットが取り付けられたいわゆるホイールバックや似かよったモチーフのボウバックウィンザーが優位になっていった。コムバックは19世紀初期まで作られていたが、ガーデンチェアの外のタイプとの競合により流行からはずれて衰退していった。
カブリオール脚にはカウホーン・ストレッチャーとクリノリン・ストレッチャーが連動していたが初期にはHストレッチャーのものがあった。
アーム・ボウはシートの輪郭に添って平行で、一般的にトネリコあるいはブナや時にはフルーツウッドで作られた。沸かしたお湯にその木を浸して型に合わせて曲げたあと乾燥させた。コムの形はそのボウに垂直方向に穴を開けてバックスティックをとおしてシートに取り付けて出来上がった。その両サイドはアームサポートで支えられていた。このサポートは初期にはブナかトネリコの板からうしろは真っすぐに、前はC型に切り抜かれて、シートにホゾ接された。19世紀中ごろにはアームボウのサポートはクリノリンストレッチャーの半形のものが登場した。
コムバックは18世紀をとおして作り続けられ、イメージ 6その世紀の後半には二つまたは三つのシートがありシルエットスプラットと 猫脚のコムバックウィンザーセイメージ 7ティーが数は少なかったが現れた。
なぜコムバックチェアが衰退したかを調べる意味があるが、コムバック・チェアの流れは高度に工業化された19世紀に重たいラスバックとラス・アンド・バラスターウィンザー・アームチェアとして息を吹き返すことになる。
 
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ジョン・ピットのコムバック・アームチェアと比較すると、スプラットがチッペンデールの影響を受けていることと、まず、シートの幅が大きく異なっていること、次に笠木が波型へと変化してアームサポートがクリノリン型の半円形になっていることでこの椅子が18世紀後期になってなんらかの影響を受け大きく変換していく前触れを感じさせていることに気づきます。それはボウバックに取って代わられ、コムバックが衰退していく前触れでもあります。次に紹介しますボウバックアームチェアのボウに入れ替え、脚の貫をカウホーン型にすれば良いだけなのです。ここで現在、我々がイメージするウィンザーチェアの形態が確立していくことになります。コムバックは後にラスバックやスモーカーズボウという形でコム型は蘇ることになるのです。
 
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