英国ウィンザーチェアの鉛筆画資料による解説 11.

リージェンシ時代(1812-30)の到来とともにウィンザーチェアのスタイルは脚やシートはそのままにしてバックは決定的に変化し始めました。しかしこれはまだハンドメードによるものでした。
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メンドルシャム アームチェア
Mendlesham armchair c. 1820
Crispi Thomas: The English WINDSOR CHAIR (ALAN SUTTON, 1991)
18世紀後半から19世紀中葉まで英国の東部アングリア地方サフォークのメンドルシャムで
デイ・ファミリー(キャビネットメーカーでチェアメーカーでもあった)によって
洗練されたデザインの椅子が作られていました。
 
19世紀に入る頃より産業革命がウィンザーチェアの生産にも影響を及ぼし始めました。椅子生産がハンドメードから工業生産方式に進行するにつれてハイ・ウィカムとノース・ミドランド地方のワークソップに集中するとともに、カタログによる注文生産に移行していきました。スクロール・バックがキッチンチェアとして人気を博すと英国中に普及するようになりました。同じ時期にタブレットトップ・ウィンザーがオックスフォードのステファン・ハゼルによって開発されると、先のメンドレシャムと共に、この3種のウィンザーが工業生産のデザインに大きな役割をはたしたのでした。
 
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スクロ-ルバック・ウィンザーチェア
FDY家具デザイン研究所 ウィンザーチェアコレクションより
 
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スクロール・バック アームチェア
scroll-back armchair by Stephan Hazell of Oxford  c. 1850
Crispi Thomas: The English WINDSOR CHAIR (ALAN SUTTON, 1991)
19世紀の終わり頃には軍隊版が生産され、片方一つのアームの付いたスクロールチェアは
軍人が座る時に征服に着用された刀が邪魔にならないためのものでした。
 
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タブレットバック アームチェア
Tablet-back armchair by Stephen Hazell  c. 1850
Crispi Thomas: The English WINDSOR CHAIR (ALAN SUTTON, 1991)
オックスフォードのボドレン図書館のためにデザインされた
ステファン・ハゼルの名で知られた唯一のウィンザーチェア
 
 

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