ウィンザースツールの作り方 2.  部品の加工1

はじめにのつづき
昔の職人は教えることはしませんでした。その代わりに見て覚えさせました。自分のやることをちゃんと見ておけという厳しい”おしかり”がついていました。私は大学(芸術学部デザイン学科)で木工技術を教えてきました。そこで自分がやってみせるやり方を取り入れておりました。20名から30名の学生の鉋を全て調整してやったり、鉋の刃研ぎと調整をやってみせたり大変なものでしたが、職人の過酷な労働よりはましだと思えばなんのことはありませんでした。むしろ自分の技術の修練にもなりました。現在家具などのハウツウものの本が数え切れないほど出版されています。どれをとっても詳しく判りやすく説明してありますので、ちょっとした椅子やテーブルは誰でも簡単に作れそうです。しかし一方で、その一つ一つの道具の使い方や材料の削り具合など図解や写真では伝えようのないことが無限にあることが逆に忘れ去られ、ただ強引に作りさえすれば良いとしか思えないものになってしまいました。おまけに便利な小型機械や小道具でちょっとしたものは誰でもすぐに作れるものですから、すぐその気になれます。差別的言い方になりますが女性でも簡単にできるようになりました。(実際には、私は男性も女性も区別なく指導しておりました。)それはけっして悪いことではありません。しかし昔、日曜大工と言っていたDIYのように誰にでもできる範囲にしぼられることによって本当の物作りの厳しさが見落とされてしまいかねない現実となっております。そこでここに本物のウィンザースツールの作り方を実際の現場からレポートしてみようと思っております。写真や図解で伝えようがないことを伝えようとするのはやはり無理かもしれません。一般の方には敬遠されるかもしれません。でも昔日本人は普通の人でも一応の知識と経験を持っていました。なぜなら、身近に職人の仕事を見る機会がありましたから。現在ではあったとしても大工場の中に職人の仕事をみかけることはほとんどなくなりました。むしろ機械のうなり声のすごさに驚かされるだけです。実際の仕事を見ていただくことはここでは不可能ですがこういうものだというのを知っていただく機会になればと思っています。
FDY工房ではご連絡いただければいつでも見学できるように対応しております。
 
ウィンザースツールの作り方
椅子を作るためには工房作家のような工芸家をなのる人は別ですが、その前に必ず必要なものがあります。それは原寸図です。昔3・6ベニヤに原寸図を描いていた頃を思い出します。今はCADがあります。5分の1図面を描けば即原寸図へ変換できます。図面の詳しいことはここでは割愛します。
 
部品の木取りと加工 1
部品の加工の前に盤木(製材された厚板)から必要材を木取る。FDY家具デザイン研究所ホームページ、ウィンザーチェアの作り方を参照して下さい。
 
 
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シートと型紙
 
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前脚と型紙
 
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クリノリンストレッチャーとその曲げ型
 
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後脚と前貫とそのCAD図面(原寸)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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