仏像彫刻と木の椅子 二人展



嘗て、大学芸術学部で工業デザインとスペースデザインの教鞭を執っていた二人です。退職後木を素材として仏像彫刻を始めた飯岡と家具創作続けてきた山永が制作のスタイルは違いますが今回、木と言う素材を中心にしてコラボしてみようと言うことになりました。沖ノ島世界遺産の宗像大社の近くに位置し、弘法大師ゆかりの寺として知られている鎮國寺の畳み敷きの御堂に仏像彫刻と和風の木の椅子が展示され、多くの方々に好感をもって会期を終えることができました。
ご来場ありがとうございました。

(木と出会う)二人展
令和2年3月22日



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会場正面

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ヒノキノイスについて

周知のように、我が国は木の国と言われている。それはたぶんに、檜、杉に代表される針葉樹を中心にした言葉だと解釈すべきである。そういった意味で、日本のイメージを出すには、檜か杉を使いこなすことが大切である。杉はあまりに柔らか過ぎて、どう考えても椅子などの家具材には不向きで、せめて檜のかたさは欲しい。(中略)現代生活にマッチした檜を使用した家具を考えることが、今も私のテーマである。下手すると、すぐに和風の「やぼったさ」になってしまうし、北欧のデーニッシュスタイルではおもしろくない。一昨年、一つの試みとて提案したのが写真の「ヒノキノイス」である。田舎の民家でもよし、都会のマンションでもよし、あるいは別荘の庭でもよし、いろんな所で使われ、どこにでもある様な、平凡でめだたないが存在感があり、そこに置かれた椅子が丈夫で長持ちしそうな、一見、不細工であるが、よく見ると美しく、スマートである様な、そんな椅子を想定して考えたつもりである。

(家具・木工通信 no6 1989年より)

ベンチシリーズについて

いつもの、買い付けの材木屋の片隅に、台湾檜の塊を見つけたのが、「ザ・ベンチ」を作る最初のきっかけであった。もちろんその時点で、この形のベンチを発想するなんていうことは、これっぽっちも考えていなかったのである。(中略)5年間、檜の塊とにらめっこをしていたことになる。その塊は現在、正確な寸法は記録していないが、たしかW210×T150×L3000、W240×T150×L2000、の2本からなる檜であった。(中略)私は以前から日本の美に興味をいだき、どうしたらヨーロッパ、アメリカナイズされずに、その日本の美を現代生活の中に生き返らせることができるのか、疑問と悩みをかえて飛鳥・奈良・京都・出雲を旅したり、その種の本を読みあさったりしたことがある。そういったプロセスで私なりにわかったのは、日本人は、質素、倹約を旨としてきた民族であり、シンプルな日本の美も木を大切に使う心の現れで、木割の合理性もそこから生まれたのではないかと思ったのである。そこで、尺寸の30ミリを単位としたモデュールを考え、できるだけそれに近い寸法を使うことを一つの方法としてきたが、このベンチの特徴もそこにあるとも言える。厚さはすべて30ミリ、幅は60ミリ・150ミリの部材からできているのである。

(家具・木工通信 no6 1989年より









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